皆さんこんにちは。シードハウス講師(慶應義塾大学大学院政策メディア研究科M1年)の永田と申します。
今回は総合型入試における「書籍」についてお話しします。
書籍を読む重要性
将来のビジョンや自分の進路について明確に示す入試にあって、総合型入試において書籍は、非常に優秀且つ信頼性の比較的高い情報入手手段です。選び方さえ間違えなければ、書籍の内容は出典にもできるものですから、積極的に読むよう心がけましょう。
書籍の選び方
とはいえ、高校時代に書籍を読むというのは難しいものです。時間的な制約や意味的制約、つまり読んでもその本が分からない状況が発生します。
そうした状況を防ぐために、ぜひ新書コーナーで本を手に取ってみましょう。新書は各分野の入門書として書かれたものが多く、文量も一般の学術書と比べれば少ないものです。簡単な言葉で、かつ量も少ないとなれば、読まないわけにはいきません。と言っても内容が薄くなることはそうありませんから、こういった本を読む作業は総合型入試に役立ちます。
おすすめの書籍
それでは、おすすめの書籍について、紹介していきましょう。
ブルーバックスシリーズ
いきなりシリーズものですが、ブルーバックスシリーズの新書はどれもクオリティが高く、非常に有益と思われるものばかりです。宇宙の起源、発酵の仕組み、大学レベルの数学論など実に多種多様です。理系を志す方のみならず、小中学生から社会人の方まで、お勧めしたい本ばかりですので、図書館や書店に行かれた際にはぜひ本棚をご覧ください。
独学の思考法 地頭を鍛える「考える技術」 (講談社現代新書)
こちらの本は、「問いを立て、自ら考える」ことを念頭に置いて設計された本です。インターネット隆盛の現代において、流れゆく情報を拾い集めても、実は論拠が薄い、でたらめが書かれているなど、信頼できない情報がいくつも転がっています。さらに我々の社会に参加している人々も、どんどん「社会」に囚われず、「個人」として活動するようになってきています。
こうした状況を踏まえると、ある物事について考えるときには、情報の質を見極めた上で多様な価値観を考慮しなければなりません。この本はその道標を示してくれるものです。
Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?(光文社新書)
この本は、まさしく皆さんを対象にして書かれた本です。皆さん自身が、世の中ではここで書かれているような「集団」として認知されているということを、現実とは違いながらも知っておくべきでしょう。なぜなら、自分が「Z世代」に属しているのかそうでないかを理解することで、他人への自分自身の見せ方に大きく影響してくるからです。他の人たちが自分にかけてくるバイアス(≒認識の偏り)を認識するためにも、この本を通じて、自分がこのようなステレオタイプからどの程度ずれているのかを確認しておきましょう。もちろん、ずれている/いないは良い/悪いとは関係ない点にも触れておきます。
おわりに
書籍は、多くの場合において、総合型入試での大きな武器となります。今回は3冊ほどを紹介しましたが、これらを無理に買う必要はありません。学校や地区の図書館で、借りられるものは借りましょう。古本屋へ行くのも一つの選択肢でしょう。
新書に慣れたら学術書に手を出してみるのも一つの選択肢です。もちろん新書より難易度は上がりますが、大学の教授や博士課程を出た方の学術書に触れられれば、将来的な研究の像がおぼろげながら浮かんでくるかもしれません。そうなれば、総合型入試の合格へ、また一歩近づくことになります。
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